ひらめきの有無は、自分の脳内にある記憶にアクセスできるかどうかである
以前、内向型の強みという本を読み、ぼーっと考え事をすることで、快感を得られると知りました。
ぼーっとすることって、いいんだ♪と喜んでいて、目にとまった本のタイトルがコチラ。
『「ぼんやり」が脳を整理する~科学的に証明されて新常識』
ひらめくときは、ぼんやりしている時だそうですよ。
科学的というのが、ちょっと賢くなれそうで、また嬉しい。
この本の著者、菅原洋平氏は、脳のリハビリテーション専門の作業療法士さんです。
なので、内容も、脳の仕組みをしり、ひらめきを得やすくする方法について書かれています。
人間の脳がひらめき、大きく前進するときに見られる共通点として、3つの法則があるそうです。
その法則とは下の3つ。
- 気づきをつくる
- ぼんやりする
- 自分を外からみる
次の記事、ひらめき脳に変わる方法で詳しく説明していますが、これを順番に実行することで、効率的にひらめきを生み出すことが出来るそうです。
更年期には、エストロゲンが低下し、記憶力も低下しますが、そんな物忘れにも、次の記憶へのアクセスコードは参考になると思います。
脳にとって、言葉は脳内の記憶へのアクセスコード
私たちの脳は、見たり聞いたり、体験したことは全て、記憶しているそうです。
でも、記憶はしていても、思い出せるとは限らない。
その鍵となるものが「言葉」だそうです。
何気ない会話や、関係のない場面で誰かが言った言葉をきいて、突然今まで思い出せなかった記憶が次々とよみがえることはないでしょうか。
私たちがひらめくアイデアは、今まで自分がまったく考えたことのない新しいものではなく、脳内に、もともとあるものだそうです。
ただ、その記憶にアクセス出来なかっただけだそうです。
アイデアは、すでに脳内にあるのだけど、たどりつく言葉がみつかっていないだけなので、言葉さえ見つかれば、どんどんひらめくってことだそうですよ!
そして、問題解決のアイデアもどんどん出てくるってことです。
脳へのアクセスコードの増やし方
ボキャブラリーが少ない人ほど、考え方に偏りが出やすいそうです。
それは、脳内の記憶にアクセスできる言葉が限られているから引き出せるアイデアも限られてくるからです。
そこで、新しい語彙を仕入れることが、重要になってきます。
著者はネットを読むときに記事を熱心に読むのではなく、新たなキーワードを探すことを薦めています。
今まで思い浮かばなかった新たなキーワードを探し、その言葉を検索する。これを繰り返すと、脳内の記憶にアクセスできる言葉が増えていき、自分の記憶の中から答えがだせるようになるそうです。
ボキャブラリーが増えたら、埋もれしまった記憶へのアクセス方法がたくさんできるってことだと思います。
あと、普段あまり関わらない分野の人との会話も、いいらしいですよ。
ひらめきに必要な3つの脳内神経ネットワーク
脳には、次の3つの神経ネットワークがあるそうです。
- 気づきをつくる段階を担う情報を入力するモード =実行系ネットワーク
- ぼんやりする段階を担う情報をまとめるモード =デフォルトモードネットワーク
- この2つを切り替えるモード =セイリエンスネットワーク
この3つのネットワークを使ってひらめきを生み出しているそうです。
この3つのネットワークの説明に関しては、本よりもわかりやすいサイトをみつけたので、そちらから引用させてもらっています。
①実行系ネットワーク
エグゼクティブ(実行系)ネットワークとは、何か作業しているときに働くようなネットワークで、外部の情報を取り込み処理する、オンライン処理のような働きをするネットワークです。
@DIME 脳のネットワークを切り替えて仕事に役立てる方法より引用
テニスのラリーをしているときやエクセルの打ち込みを無心に行っているときには、このエグゼクティブネットワークが優位に働きます
②デフォルトモードネットワーク
デフォルトモードネットワークとは何もしていないとき、ぼんやりしているとき、自分のことを考えているとき、あるいは過去や未来のことを考えているようなときに活動する脳内ネットワークです。
@DIME 脳のネットワークを切り替えて仕事に役立てる方法より引用
このネットワークは、今まで蓄えられた記憶や現在の体の状態を意識するときに活動するので、ある意味、脳のオフライン処理、つまり外部とつながっていない状態、記憶や現在の身体状態であるお腹が痛い、満腹だ、のどが渇いた、疲れたなどに関わるようなものとも考えられます
③実行系ネットワークとデフォルトモードネットワークを切り替える「セイリエンスネットワーク」
私たちの意識はこのように自分の内側(デフォルトモードネットワーク)と外側(エグゼクティブネットワーク)を行ったり来たりしますが、このときのデフォルトモードネットワークとエグゼクティブネットワークのスイッチング(切り替え)に関わるネットワークがあり、これはセイリエンスネットワークと呼ばれています。
@DIME 脳のネットワークを切り替えて仕事に役立てる方法より引用
セイリエンスというのは『目立った、顕著な、際立った』を意味する言葉ですが、セイリエンスネットワークは際立った情報を検出するような働きがあります。
例えばお腹が痛いときには、お腹の方に意識が行くようにデフォルトモードネットワーク優位になるよう脳の働きを切り替えますし、車を運転していて眼の前に子どもが飛び出してきたようなときにはエグゼクティブネットワークが優位になるように脳の働きを切り替える役割があります
3つのネットワークが協調すると、ひらめきは生まれる
それって、どんな時?
たとえば自分の将来のことについて、プランを立てているときや、リビングの家具の配置を考えているとき。
将来のプランを立てたり、リビングのレイアウトを考えるときは、書いたり話したり、または頭の中で言語化するなどの実行系ネットワークを使っています。
記憶を検索したり、そのプランを自己評価したりするのはデフォルトモードネットワークを使っています。
このように、2つのネットワークを両立して使うときに、私たちの脳のひらめく条件が整うそうです。
メタ(高次の)認知状態になること
作業をしている自分を、もう一人の自分が外から見ていて、そこから指示を出す状態のことをメタ認知と呼びます。
メタとは高次のという意味で、メンタルが弱っているときに、このメタ認知をトレーニングすると改善するそうです。
自分から離れて自分をみることが出来た時、ぱっと問題の解決策がうかび、不調が改善するそうです。
ひらめくには、自分を外からみること。
そのためには気づきをつくり、ぼんやりすることが大事になるようです。
具体的にどうすればいいのか、次の記事にかいていますので、是非読んでください ♪