カサンドラ症候群とは、身近な人の共感力が乏しいために、心身に弊害をもたらすものと私は、認識しています。
承認欲求が強い人や不安感が大きい人、自分を責めやすい人が陥るようです。
※ちなみに、筆者は医療従事者ではないので、病気や障害については、知識不足のところがあります。
そこらへんの情報は、正しい医療関係情報からも得ることをお勧めします。
情報と知識を得るたびに、一つの原因ではなく、複雑に絡み合っているのだと実感
私は20年前に離婚していますが、たぶんカサンドラ症候群だったと思います。
人は、共感してもらい、何か応答をして貰うことで、安心して、自分に自信をもて、また頑張ろうって思えます。
そういう人が一人でもいれば、明日も頑張ろうって思えるのではないでしょうか。
私は、もともと、過敏で不安体質なので、カサンドラ症候群になりやすかったのだと思います。
かれこれ半世紀生きいますが、つねに怯えていました。
これといって、問題もなく、それ以上に外で、うまくやっていても、不安でした。
その不安から逃れたくて、長年にわたり、相談したり本を読み漁ったりしてきました。
その原因は、私の父がアルコール依存症で、いつ豹変するかわからず、誰も助けてくれないという恐怖と心細さだと思っていました。
自分が親になると、そんな父から守ってくれなかった母のことを責めました。
そして今、共感の大事さを知り、私の不安の源は、共感してもらえなかった子供時代にあるんだと気づきました。
いわゆる愛着障害です。
父は、アルコール依存者であるとともに、カサンドラ症候群だったのでは…と思います。
私は母に自分の不安さや寂しさを、理解してもらいたかったけれど、母は、すごく事務的だったんです。
淡々としてるというか…。
それは、忙しさのせいだと、ずっと思っていました。
そう思いたかった、というのが正確なところでしょうか。
今は、情緒的関わりが出来ないというか、苦手で必要性を感じない人なんだと、わかります。
そして、それは、元夫にも感じていたこと。
人の気持ちに、興味がわかない人がいるし、気付かない人がいるんですよね。
逆を言えば、私が、敏感すぎたともいえます。
これは、本当に”違い”なんだと思います。
そして、相性の問題。
なぜ、そんな人と結婚したのか、結婚するときにわからないのか
答えは、母が大好きすぎて、母に似た人を選んだのかもしれません。
それと、結婚するまでの、距離感だと、とても良い人なんです。
元夫も、どこかに遊びにいったりするぐらいなら、とても居心地の良い関係でいられます。
それが、結婚し、親になり、互いに助け合いが必要となってきたときに、「えっ?」ってなる。
カサンドラあるあるだけど、体調が悪いと訴えても、「で、ごはんは作ってくれないの?」と悪気なく言う。
元夫の場合、背後の状況まで、見えないというか、”自分の世界”以外は、興味が持てないんだと思います。
恋人同士のときは、私も彼の”自分の世界”に入っていました。
私は従順すぎて、主張もなかったので、彼の”自分の世界”を壊すこともなく、とてもいい感じだったんです。
私は、お人形に近かったんだと思います。
ちょっと、ひっかかるところはあったけど、悪い人じゃないし、物腰も柔らかいし、早く実家を出たかった私は、”ひっかかり”をスルーしました。
それに恋人時代は、こちらにも余裕があり、姑の介入もなかったので、ひどくもめることはなかったです。
だけど、結婚や子供の誕生で状況がかわっても、彼は恋人同士の彼のままでした。
なんかずれてるなと思う程度だったのが、イライラにかわり、相手は私が何にイライラしてるのかわからない。
最終的にイライラして機嫌が悪い私が悪いことになって、何の解決策もなく終了。
平和な時はまだ、何とか乗り越えられても、有事の時はまったく信頼できない。
実際、困ると、母親に指示を仰ぐパターンで、これも関係をこじらせた大きな原因です。
そんな風に相手に相談できないとなると、二人でいる必要があるのか?と思えてきました。
一緒にいても孤独で、縛りが多いだけなら、ひとりの孤独で自由なほうが良いと思いました。
母の強さは共感力に欠けるから
前述のとおり、私の父はアルコール依存症で、晩酌がはじまると、いつ怒り出すのかと、びくびくしていました。
最初は良くて、だんだんと機嫌が悪くなり、マックスになると、ちょっとしたきっかけで爆発。
皿が空を飛びます。
父も私と同様、繊細で承認欲求の強い人だったので、孤独と不安がいっぱいだったと思います。
それを、受け止める相手がいなかった。
だからといって、絶対に暴れるべきではないですが。
ただ、母がもう少し、父の気持ちを汲むことが出来たら、和やかになったのではと、思ってしまいます。
でも、それが出来ない(わからない)から、母は強いのかもしれません。
なぜ、父が機嫌が悪くなるのかわからない。
「この人、お酒飲むとおかしくなるわ」と、全然平気。
母は、平気だったのに、私は、子供ながらに、「お母さん、可愛そう。私が大人になったらお母さんを引き取って守る」と思っていました。
まったくの余計なお世話だったのですが、助け出したいと本気で思っていました。
自分が助けて欲しいはずなのに。
だから、愛着問題とかカサンドラ症候群のことを10代の頃に知っていれば、こんなに葛藤せずにこれたのに考えてしまいます。
ただ、もがいたり苦しんだりしたからこそ、今の私がいるし、”違い”を受け入れることが出来るのかもしれません。
私の場合、子供との相性が良かったので、救われています。
私の人生のなかで、はじめて共感しあえる相手が出来たのです。
これは、すごく感動しました。
もし、神様がいるなら、こどもを授けてくださってありがとう!と伝えたいし、元夫にも感謝しています。
カサンドラ症候群に陥ったら…。
カサンドラ症候群になったら
相手の共感力が増えることはないので、それに耐えられるかが大きいと思います。
自分のキャパシティが、どれくらいあるかを知るのも重要です。
私のように、不安感や承認欲求が強いと、かなり厳しいです。
この言い方には、語弊があるかもしれませんが、たとえば、腕を失った人をサポートするのは目にみえるし、何よりも周りにもわかります。
でも、共感力に乏しい人って、周りにはわかりにくくて、ましてや、ある程度距離をおいた付き合いなら、とても良い感じなんです。
だから、苦労が周りに理解して貰いにくい。
「私、カサンドラ症候群かも」なんていうと、こっちがやばい奴になっちゃう恐れがあります。
私は、自分が壊れそうになったら、離れる必要があると思います。
共感してもらえなくても、他に尊敬できる部分が大きいとか、自分たちのルールを作るとかで乗り越えられる場合もあるらしいですが、どちらにしろ、相手の共感力が今後あふれ出ることはないと理解する必要があると思います。
あと、カップルセラピーのように、専門家の第3者に入って貰い仲介してもらうことが出来たら、かなり救われるのではないかと思います。
自分の苦しい状況を理解して貰える場所を作ることが最重要だと思います。
今、母とは、とても良い関係です。
母も元夫も、嫌いではないから、そばにいると苦しくなります。
なので、ほどよい距離感をみつけることが大事だと思います。
それを見つけるのは大変ですが、くっついたり離れたりしながら見つけていくしかないのかもしれません。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました(*^_^*)
追記2021/12/2
この記事を書いた時、「相手の共感力の乏しさは、治らない現実」だと思っていました。
でも、今は、やり直す手立ては、あると思っています。
その心境の変化は、大和出版から出ている滝口のぞみ氏の『「空気が読めない夫と突然キレる妻」の心理学』を読んだからです。
2人の関係を再建するための31のレッスンが紹介されていて、やりなおしたい夫婦には希望のひかりとなるのではないでしょうか。
その本に関しての記事も書いていますので、読んでいただければ、とても嬉しいです。