昔の私は、
境界線を引くことが苦手でした。
「嫌です」
「それはできません」
そう言うことに、
強い怖さがあったのです。
嫌われるかもしれない。
空気が悪くなるかもしれない。
相手を傷つけてしまうかもしれない。
そんな不安が、
いつも頭のどこかにありました。
今振り返ると、そこには、
アダルトチルドレン特有の
「嫌われたくない」
という生存戦略があったのだと思います。
私はHSP気質でもあり、
争いや対立がとても苦手でした。
だから、
できるだけ波風を立てないように、
「自分さえ我慢すればいい」
を選び続けてきたのです。
でも、
その生き方は、
少しずつ自分を苦しくさせていきました。
本当は嫌なのに、
無理をして引き受ける。
本当はしんどいのに、
笑って「大丈夫です」と言う。
そうやって、
“仕方なくやる”
を繰り返していると、
心のどこかに、
小さな怒りや悲しさが溜まっていったのです。
そして私は、
あることに気づきました。
「嫌だ」と感じているのに、
黙って引き受けると、
結局うまくいかないことが多い。
無理をした分だけ、
どこかで苦しくなる。
相手に対しても、
自分に対しても、
モヤモヤが残ってしまう。
だから、
ただ我慢すればいいわけじゃなかったんですよね。
自己肯定感という言葉があります。
昔の私は、
自己肯定感というと、
「自信があること」
「前向きなこと」
のように思っていました。
でも今は、
少し違う感覚があります。
私にとっての自己肯定感とは、
- 健全に「助けて」と言えること
- 自分のために境界線を引けること
でした。
この2つが、
少しずつできるようになってから、
不思議なほど、
恐れが減っていったのです。
今の私は、
以前のように、
「全部我慢する」
だけではなく、
「ここまではできる」
「ここから先は無理」
を、
自分の感覚で考えられるようになってきました。
争いを避けるために、
必要な範囲だけ引き受けることもある。
でもそれは、
昔のような
“自己否定からの我慢”
ではありません。
自分で納得した上で、
選べるようになった。
そこが、
大きな違いなのだと思います。



