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ストロークってなに?心が満たされるしくみⅡ

試練の乗り越え方
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ストロークとは? 心の栄養という考え方

私たちが、周囲の人とどんなふうに関わるか。
その姿勢や反応の多くは、子ども時代の体験から大きな影響を受けていると言われています。

「おはよう」「がんばったね」「大丈夫?」といった声かけ、頭をなでる、そばにいてくれる、名前を呼ばれる…。
こうした“関わり”のひとつひとつは、心理学では「ストローク(Stroke)」と呼ばれています。

ストロークとは、人とのふれあいによって伝わる心の栄養のこと。
言葉や態度、視線、触れ合いなど、相手の存在を認めるすべての行為が、ストロークになります。

ストローク不足が心と体に与える影響

ストロークが不足すると、心がすり減るだけでなく、実は身体にも深い影響を与えることが知られています。

交流分析を提唱したバーン博士は、こんな言葉を残しています:

「肌からの触れ合い、言葉や態度からの刺激のストロークは、脳を中心として、身体全体の神経系の発達を刺激し、その機能の発達を促進している。
ストロークが不足すると、その子の脊髄の神経細胞は萎縮し、肉体的にも、情緒的・精神的にも、成長や発達が遅れる

これは科学的にも裏づけがあり、「原始反射」との関係も深いとされています。

原始反射とふれあいの関係

赤ちゃんは生まれたとき、「原始反射」と呼ばれる自動的な動き(反射)を備えています。

たとえば、モロー反射(大きな音などでビクッと手足を広げる反応)や、
背中が触れられたときに丸くなる反応などがありますが、これは生きるための本能的な反応です。

成長とともに、自分でコントロールできるようになれば、自然と統合されていくのが理想です。
けれど、それには「安心できるふれあい体験」が不可欠。

安心感のあるスキンシップ、肯定的なストローク、リラックスできる関わり…。
こうした体験が積み重なってこそ、原始反射は穏やかに統合されていきます。

※原始反射について興味を持たれた方は、こちらで、いくつか記事をかいています。統合の仕方も紹介していますので是非!
コチラ→【#原始反射】に、関連コラムがいくつかあるので、読んでみてくださいね。

フリードリヒ2世の残酷実験からみるふれあいの大切さ

ふれあいの大切さを考えるとき、ある有名な逸話があります。
──13世紀のローマ皇帝フリードリヒ2世が行ったとされる、実験の話です。

「赤ちゃんに一切言葉をかけず、ただ生理的な世話だけをしたら、どんな言語を話しはじめるのか?」

この疑問から、赤ちゃんたちを母親から隔離し、世話をする者に目を合わせず、笑いかけもせず、話しかけることを禁じたといいます。

結果として、その赤ちゃんたちは言葉を話すこともなく、みな1歳を迎えることなく亡くなったそうです。

真偽は不明ですが、この話は「ふれあいが命を支えている」という、非常に象徴的なメッセージを残してくれます。

スキンシップや声かけというのは、単なる情緒的な行為ではなく、生きる力そのものなんだ──と、あらためて気づかされます。

繊細な人に残りやすい「反応」

SAD(社会不安障害)やHSP(繊細な気質)など、感覚が敏感な人の中には、原始反射が残っていて、過敏な反応を引き起こすことがあります。

  • 人の気配に過敏に反応してしまう
  • 背中が緊張してリラックスできない
  • 小さな音やまぶしさに過剰に反応する
  • 常に「何かに備えている」ような不安がある

そんな感覚がある方は、もしかすると、子どもの頃に十分な肯定的ストロークを受け取れなかった影響があるのかもしれません。

今からでも間に合う“心を満たす”ストロークライフへ

今までストロークをうまく受け取れなかったとしても、遅すぎることはありません。

やさしさやふれあいを感じる感覚は、どんな年齢からでも少しずつ取り戻すことができます。

まずは、自分自身に肯定的ストロークを与えてみませんか?

  • 「今日もよくやったね」
  • 「ここまでがんばれたね」
  • 「その気持ち、ちゃんとわかってるよ」

そんな言葉を、自分自身にかけてあげることからで大丈夫。

それがきっと、心の壺を少しずつ満たしてくれます。

そして、満たされたあなたの優しさは、まわりの誰かのストロークにもなるはずだから。

👉パート3:心の壺がひび割れるとき、関係を壊すディスカウント

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